体質の改善というけれど、一体何をどう改善するのか?
どこから始めればいいのか?
言葉自体は知っているものの、わかるようでわからない体質改善。
あなたはどのように思いますか?
ここでは体質改善について、一つか二つの提案をします。
合う人も合わない人もいるでしょう。
合わなくても何か参考になるかもしれません。
何かを変えるのに遅いということもないし、何かを試すのに無駄ということもないと思います。
自分で考えて試す、手探りの経験というのは、教えられたものより自分の血肉になります。
体質を変える、というのは自分を変えることですから。
Contents
そもそも体質って何?
以前に別の記事で南山堂医学大辞典の解説をのせましたが、今回は世界大百科事典の解説を参照してみます。
たいしつ【体質 constitution】
体質とは,人体の各部位の形質の総和である。また,身体の形態や機能について生まれながらに備わっている全体論的な性状である。つまり,人体の一つ一つの部位(器官,臓器,組織など)を個別に調べても判明しない総合的な性状である。 近代医学は,人体の個々の部位を精査して病型を分類するが,16世紀のパラケルスス以前は,むしろ,人体を一つのまとまりとみなして,病気の原因を探っていた。すなわち,病気の原因を体質によって説明しようとしていた。
世界大百科事典 第2版よりhttps://kotobank.jp/word/体質-91236
これを今回使ったのは、「16世紀のパラケルスス以前は、むしろ、人体を一つのまとまりとみなして、」という一文に惹かれたからです。
一つの方向に大きく振れると、逆向きの方向への動きが出てきます。
「近代医学は、人体の個々の部位を精査して病型を分類」することで飛躍的に発展し、私たちはその恩恵に与っています。
しかしあまりにも細かく分けることで、人そのものを全体と見えにくくしてしまっているようにも感じられます。
細かく分けて理解したものをもう一度統合することができれば素晴らしいですね。
ちょっと脇道に逸れてしまいました。
つまり私たちが持つ「全体的な性状」を指し示す言葉ということですね。
では、その全体的な性状は一体どのように決まるのでしょうか?
性状の決定について、真っ先に遺伝が浮かびますね。
遺伝についてわかりやすく書けるほどに私に知識がありません。
また今回のテーマからは離れてしまいます。
この私たちの自己努力ではどうにもできない相手には今回は触れないでおきましょう。
私たちの身体はどうやって造られる?
私たちの身体はほぼ食べたものからできています。
呼吸によって取り入れられているものも大事ですし、皮膚から入るものもあります。
その他もろもろですが、その意味で「ほぼ」としました。
私たちの身体は物質的にはとてもありふれたものの集合体です。
私たちの身体は一定の周期で各細胞は新しく生まれ変わっています。
ありふれたものでないと材料の調達が大変です。
外から取り入れたものを使って必要なものを作り出したり、細かく分けて利用したりしています。
このことを「代謝」と言います。
つまり代謝とは取り入れたものを使って私たちにとって必要なものを合成したり、あるいは分解してエネルギーの元にしたりします。
合成と分解のことを代謝と言います。
よく代謝がいいとか悪いとか、新陳代謝という言葉も一般的でよく使われていますね。
代謝そのものを話し出せばきっと本になることでしょう。
実際に何冊もの本が出版されています。
化学の知識が相当必要になります。
私にはちと荷が重い。
しかし、その手前の段階があります。
なんだかわかりますか?
その通り! 消化です。
私たちは食べ物を咀嚼して、消化しやすくしてから胃に送り込みます。
胃では消化のために胃液が準備され、塩酸によって酸性に保たれ不必要なものの侵入を防いでいます。
この胃液の中に含まれる胃酸ですが、多くても少なくても不具合が出ます。
そして様々な臓器から消化に必要な酵素が出されます。(高校の生物もっとしっかりやっておけばよかったー!)
胃と腸には筋肉が備えられていて、蠕動運動と呼ばれる消化と排泄のための運動をします。
空っぽの胃に新たに食物が入ると、それが刺激となって大腸に蠕動運動が引き起こされて、排泄が促されます。
さて大雑把に書いたこれらの過程が、滞りなく順調であれば何の問題も起きないはずです。
ところが長年の食習慣の影響で滞りが出てしまうことがあります。
私たちの身体はほぼ食べたものでできているのですが、体に必要なものを取り入れる前の段階の消化に滞りが出てしまうと、必要なものが効率よく吸収できません。
排泄の問題は吸収に影響します。
それで便秘は様々な困った問題を引き起こします。
つまり、消化する臓器の機能を正常に保つことがとっても大切だといういことになります。
誰にとっても正しい食事と言うものはあるのか?
世の中には様々な食事方法があります。
誰に対しても正しい食事方法というものはあるのでしょうか?
多くの人たちが自分の提唱する方法こそが正しいと言います。
正しさと正しさの衝突は終わりがありません。
なんとかそれらの素晴らしい才能を持った人々が協力して、人類にとって有益な食事方法は確立できないものでしょうか?
私の個人的な経験ですが、ある時期には適していた食事法が別の時期には好影響ばかりではないこともありました。
また、科学的根拠に裏付けられたはずだった食事法が、別の科学的根拠によって否定されることもあります。
専門家によって研究され公表された内容が、恣意的なものであったなどという情報も後に明かされたりします。
私たちが自身の選択で口にするものに対して、もう少し気を配ることが必要です。
安易に情報に乗らずに、自分の五官と五感を総動員して自分の体質改善のために食べ物に気を配ってみましょう。
現在の私にとっては、ローフードが合っているようです。
野菜と果物を中心にしていますが、時々魚も食べます。
加工したものは食べないようにしています。
あなたはどんな食事をしていますか?
改善するために何から始める?
私のこれまでの経験から、何から始めるのかはとても大切です。
過去に食事を一気に変えすぎて身体がその内容についていけないことがありました。
その食事内容そのものの良し悪しではなくて、一気に変えすぎたことよる弊害です。
これも人により様々だと思いますが、急を要する状況でなければ、できるところから少しずつ始めることをお勧めします。
極端なことは長続きしません。
また、本当に自分に合っている方法ならば長く行える方法を選びたいものです。
そこで、改善するために何から始めるか?ですが。
体質改善のために現在の食事をよく観ることから始めましょう。
今の自分をよく観て、現状にしっかり向かい合いましょう。
体質改善は、新しい自分を育てるようなものです。
大切な学びの時間です。
そこに注目できた自分は賞賛に値します。
今までの習慣に何かを足すのではなくて、引いてみよう
これまでの食事内容に何かを足すのではなくて、引くと考えてみてください。
栄養剤やサプリメント(これらが悪いというのではなくて)を足すのではなくて、不調を作り出している食習慣から何かを引いていくということです。
何かを付け足してさらに悪化してしまうこともあり、そうなると事態はどんどん複雑になっていってしまします。
それで引いてみます。
さて何を引きましょうか?
私のお勧めは、3食のうちの1食で良いので、加工食品を一切摂らない食事にしてみることです。
それで体の変化を感じてみて下さい。
何らかの状況でそれも難しい人は、少なくとも、その食べ物の原材料が自分で理解できるものだけで作られているものにしましょう。
何だか訳のわからないものを食べて、体質の改善は有り得ません。
自分ではわからないものを材料にして自分を作りますか?
それを気持ち悪いと感じられれば、大きな前進です。
心や身体の使い方にも目を向けてみよう
「疲れ」のところでも書きましたが、私たちは様々な影響を受けて生きています。
心の状態が身体に影響したり、またその逆に身体の状態が心を作り出したりします。
今の状態が自分にとって好ましいものでなければ、食事に気を配ることと同じくらいに、自分の使い方にも気をつけてみましょう。
ものごとを習慣的にマイナスに捉える傾向は身体の活動にもマイナスです。
何でも我慢していると、その影響が身体に現れることもあります。
身体に無理を強いてばかりいると、いつの間にか心が疲弊していることもあります。
食事と自分の使い方に少しの気配りをしてみませんか?
体質改善とは、やっぱり自分を変えることです。
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