体質を改善すると疲れにくくなるだろうか?

「〇〇体質」という言葉はよく耳にします。

「虚弱体質」とか「遺伝体質」などです。

それでは「疲労体質」はあるでしょうか?

疲れやすい体質とはどんなものでしょうか?

疲れやすい体質はどのように作られ、どのように改善すればよいでしょうか?

疲れやすい体質を改善して疲れにく体質を手に入れましょう。

「疲れ」についてのおさらい

「ハッキリ分らなかった「疲れる」の理由が分かってきた。「疲労」の場所は脳だった。」で「疲労」について書きました。

ものすごく手短に言ってしまえば、自律神経が活性酸素により消耗して、「疲労」という状態になるのでした。

そしてもう一つは目から入ってくる紫外線が「疲労」に影響することも書きました。

ところで、人間はみんな一人一人違います

同じことをしていても、疲れる人もいればそうでない人もいます。

みんな違うんだから、当たり前でしょう!  って言われるかもしれないけれど、なぜなんでしょうか?

「疲れやすい人」と「疲れにくい人」は一体何が違うのでしょうか?

よく「〇〇体質」って言いますよね。

疲労体質」というものはあるのでしょうか?

ここでは病気によるものは除いて考えてみましょう。

「ハッキリ分らなかった「疲れる」の理由が分かってきた。「疲労」の場所は脳だった。」でも書きましたが、「慢性疲労症候群」や何らかの病気よる「疲労」が疑われる方は、なるべく早く医師の診断を受けてください。

疲れやすい「体質」って何だろう?

さて、よく「〇〇体質」なんて言ったりしますが、あらためて「体質」とは?と聞かれるとはっきり答えらる人は少ないのではないでしょうか。

日本には「日本体質医学会」なるものがあるようなのですが、ここのHPを訪れてみましたが、「体質」の定義については一般の人間(非会員)が読める記事は見つけられませんでした。

そこで版はとても古くて申し訳ありませんが、「南山堂 医学大辞典」から引用させていただきます。

人間の形質の総和で、肉体的なものばかりではなく精神的なものも含めていう。

特に遺伝的な制約されているものを遺伝体質と呼ぶ。

構造的なものばかりではなく機能的な面も問題にすることが多い。

素因や素質と区別をつけにくい。

素因とは病気になりやすい形態的および機能的状態であり、素質とは生得的なあるいは過去の経験によって生じた精神的および身体的傾向である。

南山堂医学大辞典より

余計にわからなくなったー!

そう仰らずにもう少しお付き合いください。

この中で耳慣れないのは「形質」でしょうか。

これはwikipediaによると次のように書かれています。

形質とは、生物のもつ性質や特徴のこと

wikipediaより

「メタボ体質」と言うと、「肉体的にも精神的にもメタボになる性質や特徴を持っている」人のことをいう、と言うことですね。

そうすると、「疲れやすい体質」はどうなるでしょうか?

肉体的にも精神的にも疲れやすい性質や特徴を持っている」人と言うことになりそうです。

肉体的と精神的がありますが、両方を一度にわかりやすくまとめるのは、私にはとても荷が重いので、以降は肉体的なことに絞って書きます。

活性酸素と食事のこと

「肉体的にも精神的にも疲れやすい性質や特徴を持っている」人の遺伝以外のことについて考えてみましょう。

先ほどの定義の中の、「遺伝的制約」というものは難しいので、ここでは身近で私たちでもすぐに工夫できそうな話題から始めます。

疲労は脳が感じていて、それは活性酸素により自律神経が消耗している状態、でした。

それでは、活性酸素についてもおさらいしておきましょう。

活性酸素は、外からの異物・刺激に対して自分の身体を防御する目的で人体内で作られています。

また細胞間のシグナル伝達、排卵、受精などの生理活性物質としても利用されています。

だから活性酸素を悪者扱いして消去すれば良いという安易な考え方は禁物です。

活性酸素が、生体内で常に産生されるにも関わらず、私たちが体内の恒常性を維持できるのは、活性酸素から自分の身体を防御する抗酸化防御機構が備わっているからです。

抗酸化防御機構は、活性酸素の産生を抑制したり、生じたダメージの修復・再生を促す働きがあります。

私たちの体が持っている抗酸化防御機構には、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)などの内因性の抗酸化酵素があります。

これに加えて、ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド類、カテキン類など外因性の抗酸化物質もあります。

実際には、活性酸素の産生と抗酸化防御機構が複雑に作用し合いながら生体内の活性酸素の産生と抗酸化防御機構の状態が決まります。

と言うことは、内因性の抗酸化酵素の働きの状態と外因性の抗酸化物質の摂取量が大事と言うことですね。

抗酸化酵素の働きを邪魔しないようにして、適量の抗酸化物質を食事から摂る、と言うことになりそうです。

食習慣は体質を形作る重要な因子です。

 

嗜好品のこと

タバコは抗酸化酵素の働きを邪魔してしまいますし、食事から摂った抗酸化物質も消費してしまいす。

タバコは良くないようですね。

コーヒーはどうでしょうか?

コーヒーに関してはメリットとデメリットが多くの方によって色々と言われています。

断定的なことは言えませんが、炒り立て・挽き立ての新鮮なコーヒーならば抗酸化の働きがあるようです。

しかし、古く酸化してしまったコーヒーはかえって過剰な活性酸素の産生につながる可能性があるようです。

さてそれではお酒はどうでしょうか?

お酒が好きな方にとっては気になる話です。

死亡リスクを低下させる最適な量は、純アルコールとしては20gという結果が出ているようです。

お酒は適量であれば死亡リスクも下げ、百薬の長と言われる所以ですね。

ただし20gってどんだけ飲めるの?と思いますよね?

お酒好きの方にとっては、たったそれだけという量です。

ビールは中ジョッキ1杯・日本酒で1合・焼酎は0.6合・ウィスキーではダブル1杯・ワインならグラス2杯です。

えーーー! たったそれだけーーー!

そうなんです。

また、お酒を飲むと顔が赤くなる人は、アルコールを分解する酵素が少ないので控えた方がよいですね。

結局お酒は最終的には活性酸素を生み出してしまいます。

適量を美味しく、楽しく飲むようにしましょう。

私たちの体は食べたものでできている

世の中にはたくさんの食事法があります。

それらのどれもがこれこそが唯一の正しい食事法と声高にアピールするので、どれが正しいのやらよくわかりません。

たぶんどれもが正しいのでしょう。

地球上には多くの種類の人がいます。

異なる環境で暮らしています。

それぞれの人が今の自分の体に合った食事法を探求する必要があると思います。

誰かに良かったものが自分にも良いとは必ずしも限りません。

ある時の自分に良かったものがずっと良いとも限りません。

それでも私たちの体は私たちが選んで食べたものでできています

自分の体と対話して、体が欲しているものに耳を傾けて、今の自分に必要なものを選びましょう。

外因性の抗酸化物質を多く含んでいるものは、果物や野菜です。

特に色の濃いものに多いようです。

私の今の個人的な好みは、「成長するものをまるごと食べる。」です。

ついさっきまで生きていたものを自然にあるそのままの状態で、加工せずにということです。

適した環境におけば新たな成長を再開するものです。

これらを食事の中心に置いてから体調はとても良いです。

みなさんも今の自分にあった食事を見つけてください。

活性酸素を増やさないように気をつけて!

変えたい? だったら始めよう!

疲れやすさは、自分が選んで摂っている食事の内容にも原因の一端がありそうです。

自分が好きなものと自分にとって有益なものが一致しているときはいいのですが、必ずしも有益となものとは限りません。

自分の感覚が鋭敏で頼りになる状態であれば瞬時に判断できます

しかし、現代に生きる私たちは、どうやら感覚が頼りにならなくなっているのかもしれません。

ファスト・フードがそこかしこにありますし、コンビニでもたくさんの食べ物が並んでいます。

とても便利に手軽に食事を手に入れることができるようになっています。

その便利さと引き換えに何かを手放してしまっているのかもしれません。

私たちのこの優れた体は、私たちのあらゆるワガママを受け入れて、対処してくれています。

しかし、それも限界に近づくといろいろな方法で、限界の知らせを私たちに発しています。

サインをキャッチしてなるべく早く疲れの原因になっている習慣のいくつかを変えて改善しましょう。

私たちの優秀な体はすぐにそれに応えてくれます。

紫外線から目を保護することも忘れないで下さい。

まとめ

疲れを感じているのは自律神経の中枢がある脳で、それには活性酸素が深く関わっています。

活性酸素を過剰に産生しない食習慣を身に付けることが大切です。

自分の体が発しているサインを無視せずに、その時こそが変化のチャンスです。

自分の習慣が生み出したことは、習慣をそのままにしていては変わりません。

疲れやすさへの対処は、自分の習慣を変えることから始めてみませんか?

疲れやすい体質を改善するためには、その体質を作った習慣を変えることが必要です。

毎日必ず行う食習慣の変化は効果絶大ですよ!

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でスタジオーまるじんをフォローしよう!